法人税申告書作成は税理士なしで自力でする方法~別表記入編~

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法人税申告書作成は税理士なしで自力でする方法~別表記入編~
ネットで検索するかぎりだと
・税理士なしで法人税申告書の作成は無理
・時間効率が悪いので税理士に任せるべし
と書かれていることが多いです。この理由はとてもシンプルです。
その記事を書いている人が法人税の申告書作成でお金を稼いでいる税理士であったり、申告書作成システムを販売している方だからです。
自分でできますよ~とすれば商売あがったりになるわけです。そんなわけなので実際は自分でもできるわけです。
私の会社が9.30で1期目が終了しました。そして法人税申告(別表)がほぼ完成しました。あとは提出期限の11.30までに何度もチェックするだけです。
法人税申告書作成のために9/15~10/15までの約1ケ月で80時間ほど独学で勉強しました。この80時間をどう考えるかですが、法人税の申告を税理士のお願いすると私の場合であれば10万かかります。
10万÷80時間=時給1250円
良い条件ではありませんが悪い条件というわけでもありません。しかも税務知識も飛躍的に向上するわけです。
税務申告を投資として考えたら時給1250円ももらえて、かつその後も毎年稼げるわけです。悪くない投資だと思います。が正直無駄も多かったかなと思います。体験を通じてどうすれば効率よく法人税申告書の別表が作成できるかをご紹介させていただきます。
STEP1:法人税申告書と決算書の違いを理解する
法人税申告書って何?をまずは理解しておかないとお話になりません。
会計システムを使って貸借対照表、損益計算書等の決算書類は簡単に作成できます。
私はMFクラウド会計を使っています。
最初はこの決算書さえあれば法人税の申告は問題なく終わると誤認していました_| ̄|○
実際は決算書にでてくる利益はあくまで会計上の利益です。
この会計上の利益を税金を納めるための基準となる利益に修正するのが法人税申告書の役割
になります。
つまり会計システムを使ってできる決算書だけでは法人税申告の前段階しか終わっていないことになります。
会計上の利益になるが税務上の利益にはならないもの等を調整することが必要なわけですが、これが難しいといわれています。が税理士でもないので完璧に覚える必要はありません。
経験してしまえばそんなに難しいことでないことが体感できます。
あまり難しく考えなくて良いです。
STEP2:会計上の利益からどんな利益を調整するかを理解する
細かい別表の書き方は一切無視してかまいません。
法人税申告書の作成を難しくしている要因の1つが別表の書き方がわかりずらいということです。
なのでこれは無視します。
どんな利益を調整しなければならないか?を理解しにいきます。
何ももって理解するかというと別表の種類を確認します。
別表の「一」~「一九」を理解しましょう
別表には「一」~「十九」があります。
その中で必要な書類だけを記入して税務署へ提出します。
この別表は会計上の利益を税務上の利益に調整する役割があります。
ざっくり説明すると下記で上げるようなものは会計上の利益≠税務上の利益のため対応した別表で修正します。
・減価償却
・交際費
・貸倒引当金
・繰延税金資産
・寄付金
・欠損金
・寄付金
・法人税
・所得税
すべて作成する必要はありません。
自分の会社で会計上の利益≠税務上の利益となっているものだけ作成します。
私の場合であれば交際費も減価償却もありません。
・所得税
・法人税
・繰延資産
・欠損金
の4つだけが必要でした。
ポイントは
・これらの調整すべき数字を明確にしておくこと
・それに対応する別表を印刷しておくこと
・難関の書き方はわからなくてよい
です。
書き方は無理に覚える必要ありません。
これらの数字を明確にし、対応した別表を印刷しておけばおkです。
書き方まで自力でやろうとするとまず無理です。
本屋に何度も通い10冊以上は目を通し比較しましたが無理でした。
参考にすべき参考書で自分の会社にあう例がないのでいろんな本をみても正解がないからです。
書き方の専門家であり無料で使える税務署を利用しましょう!
税務署に行って教えてもらいましょう
調整するべき数字が明確になり対応した別表を印刷したら、決算書も印刷して税務署にいきます。
そして以下のように教えを請います。
①決算も完成しており
②調整すべき数字が明確で
③記入すべき別表も明確
ですが書き方がわかりません。
要は書き方だけがわかっていない状態で相談にいくわけです。
そうすると税務署の職員さんが書くべき金額と場所を教えてくれます。入力すべき数字と別表があるわけですから早いわけです。
私は先日行ってきましたが、10分程度で終わりました。本を見ながらわかる範囲で書き込んでいったわけですが、この作業を無駄でした。
調整すべき数字が明確になっているなら記入すべき対応した別表をもっていって聞いた方が早いです。丸投げしてきたなと思われないためにもあまり時間をかけず、わかる範囲で書いておく方が良いかもしれません。
☆決算書は完璧に作っている前提にしましょう。
税務署に教えを請いにいくわけですが、以下の質問はやめましょう。
決算書が微妙で、〇〇の仕訳これであっていますか?〇〇円で損金計上したけどあってますか?
等の決算の仕訳や税務処理を聞くのは間違っていると思います。
あくまで聞くのは
数字があっている前提での別表の書き方
です。
これを勘違いするとうざがられると思います。
私が税務署の立場ならそんなこと聞くなよと怒りを覚えます( `ー´)ノ
☆まとめ☆
自力で作成するのは無理と言われている法人税申告書ですが、無事自力でほぼ完成させることができました。
これから自力でやってみようと思う方に少しでも参考になれば幸いです。