赤字会社でも税務調査をうけることがあることからわかる税務調査で気をつけるべきこと

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赤字会社でも税務調査をうけることがあることからわかる税務調査で気をつけるべきこと
通常税務調査は安定的に黒字を上げている会社に「3年~5年に1度」入ると言われています。
がここ数年のトレンドだと赤字会社でも税務調査が入るようです。赤字でも税金をとることができるからです。
そのため、
・赤字会社でもどんな理由で追徴課税を課してくるか?
・そこからわかる対策すべきこと。
をまとめておきます。
①赤字会社でも追徴課税で指摘事項:給料の源泉徴収
法人は役員・社員に給料を払うときに所得税・住民税を国に代わって徴収したうえで支払わないといけません。
住民税は前年度の所得に応じて決定されて額を払うことになりますが、その額は確定したものが通知されます。よって間違いようはありません。
がしかし所得税は、額面給料から各自で計算して徴収することになります。
よって間違える可能性があるということです。場合によっては悪意を持って故意に少ない金額しか納めない人もいると思われます。
額面給料が40万の人が10人いる場合は、1.7万×10人分=17万を毎月徴収する必要があります。これを例えば月10万しか納めなければ、年間で84万の脱税になります。
こういうケースかどうかわかりませんが、所得税を適正に徴収せずに納めようとしない人がいるということらしいです。
②赤字会社でも追徴課税で指摘事項:消費税
消費税も指摘事項になるようです。これには2パターンあると思っています。
1つは所得税と同じです。消費税を過少に見積もって少なく納めるというパターンです。
もう一つは純粋に計算間違えをしているパターンだと思います。
消費税は法人税・所得税と違い仕入れ税額控除をするのに仕入れ先が作成した領収書・請求書が必要になります。
このことを理解していない人が多いと思います。消費税と所得税・法人税を一緒に考えていると思われます。その言う方に多いのが、クレジットカードの明細を領収書の代わりにするということです。
クレジットカードの明細は、仕入れ先が作成したものではありません。
そのため、クレジットカードの明細をもとには仕入れ税額控除ができません。よってこれを間違っている先からはごっそり税金をとることが可能になります。
クレジットカードでの仕入れが1000万あり、クレジットカードの明細しかもっていなかった場合には100万多く税金をはらうことになります。これに延滞税等もつければ150万程度追徴課税になり、それが3年~5年となると500万~800万の追徴課税をとることが可能になります。
税務署に狙われてもおかしくありません。
対策:消費税には気をつけるべき(簡易課税を選択するのもあり)
大きく税金を取られてしまうのは消費税です。そして消費税は赤字でも払わなければいけない税金です。
対応には気をつけなければなりません。
私も体験していますが、すべての取引に領収書等をもらうのはとても面倒です。事務コストが膨大になります。それが面倒いう方には簡易課税を選択するというもの一つです。
売上が年間5000万以下でないとダメですが、対象であれば選択しておくと事務コストが大幅に減らすことができると思います。
そうでない場合には、面倒でも領収書等を全取引において取得しなればなりません。所得税と法人税ではおkでも消費税にはクレジットカードの明細は不可なので気をつけましょう。
まとめ
赤字でも税務調査になることをご紹介させていただきました。
その中でも特に消費税に注意をすべきです。クレジットカードの明細は消費税の税額控除に使えないということはしっかり理解しておきましょう。