別表5で出てくる「納税充当金」のかんたんな理解の仕方(納税充当金の理解があれば別表4、別表5-1、別表5-2もかける)

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別表5で出てくる「納税充当金」のかんたんな理解の仕方(納税充当金の理解があれば別表4、別表5-1、別表5-2も書ける)
私は2017.9.に法人を設立し税理士なしで2回法人税の申告を行いました。
自分で法人税の申告書を作る際にネックになるのが「別表4、5-1、5-2」になってきます。特に理解がないと作成が困難になるものが
・事業税
・納税充当金
です。逆にいうと事業税と納税充当金を理解できれば法人税申告書は完成したも同然になってきます。
その他のことはネットで調べたり、税務署に聞いたりすれば解決できるからです。
事業税と納税充当金に関しては、調べても聞いても理解がないと頭が??になります。それでも法人税の申告書を完成させることはできますが、すっきりしないので理解できようにするのが良いです。
今回は納税充当金について説明させていただきます。
事業税についてはこちらで書かせていただいています。
納税充当金とは?(払わないで払う予定のお金として用意しただけ)
学術的な「納税充当金とは~〇〇ということである」という言われての頭に入りにくいので、理解しやすいようにイメージとらえていくことが大事です。
自分になりに理解ができてから学術的に小難しいい回しを言えるようになればいいと思います。
イメージでは以下のようにとらえるといいと思います。
納税充当金=払わないで払う予定のお金として用意しただけ
つまりは期末の法人税がそうです。
前期が終わってから、その終わった前期の決算の利益をもとに法人税を計算します。
そしてその計算した法人税を「未払い法人税等」で費用計上します。
法人税・住民税・事業税等 〇〇 / 未払法人税等 〇〇
と仕訳するやつです。
前期においては、税金金額は計算して会計上未払い法人税等で費用計上するものの実際に払うのは今期になります。
つまりは未払い法人税等は
「払わないで払う分のお金として用意しただけ」
のものになります。
よって未払い法人税等=納税充当金となります。
ゆえに別表5-2で期首の未納税額の欄に前期の税額が入り、その税金の納付方法は「充当金取崩し」による納付になります。
このように納税充当金に対して理解がすすむと別表5-2もどう記入すればいいかがわかってきます。
別表5-2の当期中の納付税額について
別表5-2の当期中の納税額は3つの納付方法が記載されています。
・充当金取崩しによる納付
・
仮払経理による納付← まずは無視する・損金経理による納付
仮払経理による納付は中間納付する際に用いられることがあるものですが、これはまず無視します。あまり重要でないからです。
充当金取崩しによる納付と損金経理による納付をしっかり理解した後に理解しにいけば十分です。
まずは充当金取崩しによる納付と損金経理による納付を理解します。
以下のようにざっくり理解します。
・充当金取崩しによる納付=用意しておいたお金で払った
・損金経理による納付=即お金で支払った
中間納税分は通常すぐ払うので「損金経理による納付=即お金で支払った」で処理します。
※まれに納税充当金で納めることもあるようですが通常「損金経理による納付=即お金で支払った」で処理します。
その場合は以下ように別表5-2を書いてきます。
損金経理した納付で中間納税した場合の別表5-2
当期に発生した中間分の税金を「損金経理による納付=即お金で支払った」で処理しているので以下のようになります。
今期の中間を除く確定した税金も納税充当金(別表5-2)
前期の期末の税金は、前期の税金を充当金で予定しておき、今期に取り崩して納税しました。
そして中間納税分は支払うべき税金を即支払い、損金処理した納付をしました。
今期の中間を除いた確定した税金は、前期同様に、充当金で予定しておき、来期に充当金を取り崩して納税します。
つまり別表5-2は税金をどういう納付方法する(した)かを記録するものということです。
・前期と期末は予定したお金で後で払う(払った)納税充当金で納付
・中間納税分はすぐ払う損金経理した納付
ということがわかるようになっています。
別表4の加算項目・減算項目も書ける
経理処理した納税金は「中間分」でした。
納税充当金は「期末分」でした。
そのことが理解できていると別表4の加算・減算項目に書くべき金額がわかります。
別表5-1も書ける
納税充当金の欄に前期充当金の額と今期の充当金の額を入れ、あとは各税の金額を記入していけばおkです。
まとめ
自力で作成するのがむずかしいと言われている法人税申告書ですが、以下のように覚えておくとある程度作成はできるようになります。
・納税充当金=「まだ払っていないけど払う予定にしているもの」
・損金経理した=「すぐ支払う」
・前期と期末=納税充当金
・中間=損金経理した納付
もちろん、本質的にはこのように機械的にやるようなものではありませんが、多くの場合はこのように作成されているものがほとんどです。
この理解をもとにして再度理解を深め、自分の知識にできるようになれば良いと思います。
小難しく考えるのではなく、ざっくりイメージでとらえてしまえば、機械的に別表を記入していくことも可能になります。
以上、別表5で出てくる「納税充当金」のかんたんな理解の仕方(納税充当金の理解があれば別表4、別表5-1、別表5-2にかける)でした。
◇編集後記
想定外の競合がでてきたため物販の利益が思った以上に伸びません。早く行政書士を合格して第2の柱にしたいですが、最短でも1年はかかります。長いなあと感じます。同時並行で第3の柱も見つけに行った方がよさげです。
☆本日の勉強
法人税・別表4、5-1、5-2