お金を残すには給料を多く払うのと給料を払わず法人に残すのはどっちがお得か?の検証

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お金を残すには給料を多く払うのと給料を払わず法人に残すのはどっちがお得か?の検証
「法人税等」の実効税率は約33%と言われています(2019.11時点)
法人が納める税金は法人税だと思うわけですが、実際は法人税含めて以下を払うことになります。
・法人税
・法人地方税
・都道府県税(住民税含む)
・事業税(特別地方税含む)
・市町村税(住民税含む)
よってこれらを総称して「法人税等」となっています。要は利益に対してこれら総合していくら払うの?というのが「法人税等の実効税率」と言われています。
これが冒頭で紹介した「法人税等」の実効税率は約33%ということになります。
がしかし時限措置で法人税等の中の法人税は所得が800万までは15%になっています。それ以上は23.2%です(2019年時点)。
よって私のような吹けば飛んでしまう弱小企業だと15%が適用されます。そうなると実効税率はなんぼ?と疑問に思います。
それなので計算してみました。
私の場合だと実効税率は20.72%だった
私の会社の第2期目は以下でした。
税引前当期純利益 2,459,590
法人税等 509,700
509,700÷2,459,590×100%=20.72%
20.72%でした。
※通常低くても23%になるようです。私の場合、前期赤字が60万程度あったためその分が通算されているため20.72%となっています。
私は給料を月額6.2万の限界まで下げて法人にお金を貯める選択をしました。結果は正解だったわけですが、本当にそうかだったか?を具体的な金額を用いて検証していきます。
利益200万を給料として受け取ったいた場合(税金が29万増える。)
法人の利益に残っている245万のうち200万を給料して個人に移動していた場合どうなったか?
200万に対して社会保険料が法人で30万負担が増え、法人のお金が2,459,590→159,590へ減少。代わりに利益もほぼ0になるので法人税負担がほぼ0になります。
法人としては法人税として50.97万払うのではなく、社会保険料で30万払うことになります。よって法人としては20.97万得をしたことになります。
法人→税金20.97万の支払いが少なくなる
一方個人としてはどうなるか?を考えます。
給料が200万増えると社会保険料で法人同様15%かかります。よって170万がもらえることになります。
さらにこれに所得税と住民税がかかります。ざっくり両方で20万かかってきます。
結局は200万もらうと社会保険料で30万支払いが増え、かつ所得税+住民税でも20万増え、手取り150万で計50万税負担が増えます。
個人→税金の負担が50万増える
つまりは法人に利益をプールせずに給料として個人に支払った場合は法人と個人のトータルで
税金を29万多く払うことになる
という結果になりました。
法人に利益を残したままのほうが29万得で正解であったということが確認できました。
注:年金は払った分には相当減価して戻ってくる前提
社会保険料30%のうち約18%は年金として積み立てられます。
上の例でいえば60万の社会保険料のうち36万分は年金で積み立てられます。そうなると給料で払った方が良かったじゃないかと考えることもできます。
が私は年金は破綻こそしないものの積み立てた金額の1/4でも帰ってくればいいほうではないかという見方をしています。
今、年齢40歳で70歳から年金をもらうとした場合に30年運用して1/4になって戻ってくるというクソ運用商品にお金を投じるわけにはいきません。
普通に分散投資するだけでも30年運用すれば3倍くらい(悪くても2倍)になっているのが通常だと思えます。
それであれば、その分を自分の手元に残して自分で運用した方が良いと考えています。ウェルスナビでも2倍には届くと思います。
私の1年運用した結果は微妙ですが・・(預貯金よりは十分ましです。SBI銀行の振込手数料、ATM引き出し手数料が0になるメリットもあります。)
よって日本政府を信じて、年金がしっかり積み立てた分は戻ってくるよと信じている方にとっては給料としてもらった方が7万得であったということになります。
まとめ
年金が損する前提の考え方ですが、給料としてもらうよりも法人に内部留保した方がお得であることが検証できました。
社会保険料はこれからドンドンと上昇していくことが想定されます。年金がしっかりもらえれば良いですが、もらえない前提で考えると対抗できる手段がないと大きな損をすることになってしまいます。
そういう意味では法人化すると社会保険料を自分の意志でいじくることが可能になります。
年金がもらえないと思う方は法人化して払わないようにするのも一つの手だと思います。
以上、お金を残すには給料を多く払うのと給料を払わず法人に残すのはどっちがお得か?の検証でした。