法人3期目決算の決算整理仕訳で実際にやったこと

2020年9月30日で法人の3期目が終わりました。
いつもは決算終了後、すぐ決算整理仕訳をしますが、今年は11/8の行政書士試験を受験したため、着手するのが遅れました。
実際にどんなことをやったのかをまとめておきます。
法人(個人)によって、やることは千差万別なのであくまで私の場合ということで書かせていただきます。
私の場合は、経理処理を自分でやっているため、どうすれば経理処理がめんどうにならないかという視点で普段から動いています。
他の法人(個人)に比べるとやることが少ないと思われます。
①商品在庫の棚卸し(在庫数の確認)
月次で集計する場合は、データ上の過不足で在庫数をチェックしますが、決算期では実際に在庫があるかを確認します。
在庫数によって、税務上の利益が変わります。
そのため、税務署が目を光らせるところなので、しっかり確認しておくことが大事になります。
勘違いするといけないのは、在庫があると利益が増えるということではありません。
会計上の仕組みで仕入れをするとした瞬間に「全額」費用計上されます。
が利益はあくまで売れた分で計算されるので、在庫で残っている分を利益計上して適正値に戻すということをします。
最初のうちは、なんでこんな面倒なことをするのか?理解できませんが、しばらくすると理解できるようになります。
売れるたびにイチイチ在庫を確認するのは大変なので、実務上で
仕入れた数−残った在庫の数=売れた数
と計算するようになっているためです。
こういう計算方法をすることで在庫管理が劇的に楽になります。その実務にそって会計上も計算されるようになっていると解釈することができます。
在庫があると利益が増えると「税理士」でも誤認している人がいて、「クライアントに在庫があると利益になるので減らしましょう」と提案する税理士がいます。おそろしい限りです。
誤認していると利益を減らすために無理にも売ろうとか良い商品があっても仕入れを辞めようとか意味不明な行動をすることになるので正しく理解しましょう。
②送料を商品の価格に上乗せ
普段の在庫金額を計算する際は計算しやすくするために商品の価格で計算しています。
が本来は送料がかかった場合は仕入れ価格+送料=正確な商品価格になります。
@1000を100個、送料600円で仕入れをした場合の1個あたりの値段は
価格1000円×100個+送料600=100600円÷100個=1006円となります
×1000円
〇1006円
細かい点になりますが、送料を含めた方が在庫金額が多くなり、税務署的には税金が多く取れるようなります。
よって在庫金額に送料を含めておかないと税務署に突っ込まれる要素になると思われます。
③前払費用・未払費用の調整
来期の費用なのに今期支払ったもの、今期の費用なの来期支払うものなどを調整します。
ネットのXサーバーの費用は基本前払いになっています。
10月分の費用を9月に払う仕組みになっています。そういうものは費用は今期払っているものの来期のかかる費用であるために前払費用の資産計算に調整します。
年金・健康保険などの社会保険料は9月分が10月末~11月初に支払い請求がきます。
この場合は上とは逆に今期に支払いをしなければならないものを支払っていないことになるため、未払費用で負債計上して調整をしておきます。
④期またぎの売上調整
私の会社は発送主義をとっているために、9月末に注文は入っていても発送が10月に入ったものは10月の売上扱いになります。
9月の注文に、このような期またぎの注文が入っていないかをチェックします。
⑤月次の売上・仕入れ・利益
私の場合は、遅くても1週間ごとに決算をやっているようなものなので、月次は苦労は全くしません。
月次の売上等は法人概況説明書に記入する必要がでてきます。
もし月次で集計ができていないと、これも決算時に面倒なことになります。
記憶に新しいところだと持続化給付金にも月次データが必要でした。
普段からしっかりやっておくことと色々と楽になります。
まとめ
このようなことが必要になるとわかっていて対応していれば、どってことなく瞬殺で終わります。
が放置していて、後になってチェックすることになると膨大な時間がかかることになります。
在庫数なども月末に在庫がどのくらいあったかを調べるのは、とても面倒になります。
決算整理仕訳で何をすることになるかを理解しておけば、簡単に決算整理仕訳は終わります。