令和2年の行政書士試験が不合格になった原因分析

令和2年の行政書士試験が終了しました。
結果は不合格です。合格するには記述で42点が必要になりますが、そこまでは無理だと思います。
記述は微妙です。厳し目にみて15点、甘く見て30点と言う気がします。
↓結局、記述は14点でした。
背信的悪意者の定義もアガルート記述80問にあったので書けましたが、問題の意味がよくわからず、おそらく背信的悪意者の定義をきいているのだろうということで書いたので部分点が5点くらい入るだけだろうと勝手に推測しています。
令和2年度試験としては憲法が難しく、記述が若干変化球ぽく対応が難しい状況だったようで、それ以外が比較的簡単だったというのが総論であったようです。
一定レベルに達していれば記述で部分点だったとしても十分に合格に達するレベルみたいです。
行政法などは19問中、18~19問の正解の人が結構いるみたいです。
来年もチャレンジすることになるので科目別の得点と敗因をまとめておきたいと思います。
目次
試験で唯一うまくいった点:時間配分。2時間20分で全回答終了。
試験直前まで時間については一切考えていませんでしたの直前で苦労しました。
一度で全問題を解くということを、気力が持たなかったので、一切やっていませんでした。
科目ごとに時間を図ってやっていたのみです。
科目ごとを時間を合算するとギリ3時間になるという状況でした。通してやれば間違いなく時間不足になります。
文章理解などは1問に10分かけてて、ほぼ正解にできていましたが、色々調べると文章理解は時間をかけても1問5分みたいでした。
確かに文章理解の1問に10分も時間をかけると時間不足になります。このことに気が付いたのが10月中旬です。
そのため5分でも正解できるようなやり方に修正したりしましたが、これで文章理解も3問全問正解する確率が下がり、足切りの可能性もでてきたなとがっかりしたりしていました。
3時間以内に回答できる自信が全くなかったので、極力早く解くこと・迷って回答することをせず、瞬殺して回答することを意識してやりました。
3時間の試験はぶっつけ本番になりましたが、結構早く回答できました。
目標時間設定としては行政法35分・民法20分としていましたが行政法は25分、民法は10分で回答ができました。考えることが時間がかかる諸悪の根源と考え、以下を実行しました。
・わかる肢だけで〇×を即答し、わからない肢は放置
・わからない肢ばかりであれば、考えずに後回しにする
・組み合わせ問題は最初に正解だと思える1つの選択肢を確定させ、それが入っている回答肢から回答を選ぶ
組み合わせ問題は自分が正解だと思ったペアの回答組み合わせがなかったときは壊滅的に時間をロスしますので、迷わないような回答の仕方をしました。
結果は回答時間2時間20分で40分余りました。この時間配分だけはうまくいったと思います。
その分正答率は下がったと思いますが、その状態でも合格水準にもっていくことが必要な試験であると割り切りました。
じっくり考えれば~という思考回路でやっていると本番と言う緊張状態では確実に時間不足になると思った方が良いです。
落ちたくない心理から通常以上に慎重になり、かつ緊張や焦りで想定以上の時間がかかると思えるからです。
個人的には2時間で全部回答でき、そのくらい瞬殺で回答しても合格点に達する理解度を身に着けることが必須だと感じました。
行政書士試験の本質は以下だとわかります。
×理解度を問う試験
〇短時間に正解を出せる理解度があるか?を問う試験
後述しますが、「思考型試験で現場思考で考えて答える」などと誤認していると時間不足になるので注意が必要です。
思考しなくて瞬殺で回答する前提で180点がとれるように回答精度をあげる勉強をすることが大事だと感じます。
行政書士試験はあえて長文を読ませたり、考えさせる難問をいくつか含まれており、無策の受験生を時間不足で不合格にするように作られていることに気が付くと思います。
択一の138点・科目ごとの内訳点数(除く記述)
解いている最中は瞬殺を心がけていたこともあって即回答できていたので簡単だな~と感じていましたが、答え合わせをしたら間違いまくりでした_| ̄|○
実力のなさが、しっかり反映した結果となりました。
科目 | 正答率 |
基礎法学 | 0/2 |
憲法 | 1/5 |
行政法 | 13/19 |
民法 | 4/9 |
商法・会社法 | 1/5 |
多肢選択 | 9/12 |
一般知識 | 10/14
(文章理解3/3) |
行政法は直前でも10~12問の正解しかできていませんでしたが、本番でもやっぱり13問で似たような正答率に終わりました。
実力がこんなものであったのだろうと思います。
不合格になった反省点は以下
①模試(理解度チェック)を9月頭まで一度もやっていなかった
一番大きな敗因は模試を9月まで一度もやっていなかったことです。
そして運が悪いことに最初にやったLECの市販模試1回目で、合格に届きそう点数が取れてしまったことです_| ̄|○
時間も3時間内で十分に解けるくらいでした。
・基礎法学・憲法 6/7問中 16分
・行政法 12/19問中 40分
・民法 7/9問中 25分
・文章理解 3/3問中 18分
これなら、残りの時間で行政法の知識をより確かにすればいいなと勘違いしました。
このあとに起きたことは、行政法をやってもやっても点数が伸びないということが起きました。
行政法の問題は条文をわずかに変えただけのヒッカケ問題や、もっともらしい嘘のヒッカケが多いことがわかりました。
私みたいに全体的にざっくり理解しているものにとっては面白いように、ひっかかって点数が伸びませんでした。
そのため、正答率をあげるためにじっくり回答しようとすると慢性的な時間不足にもなりました。
これらの対策に模試等の演習を重ねないとダメだと直感でわかりましたが、いかんせん残された時間がありませんでした。
つまりは基礎的な知識を身に着けた上で、試験ではどのようにヒッカケてくるかを想定した対策が必要になるということです。結論的は条文の読み込みです。
問題文を読んだときに、「あれってこれってなんか違う」という違和感を感じれるレベルにならないとダメということだと思います。
直前期でも行政法の点数が伸びないために行政法に勉強時間を大量に投下した結果、他の科目が勉強不足の不安で知識の抜けに拍車がかかったような気がします。
↓のような行政法を起点する負のスパイラルに陥りました。
行政法の点が伸びない→行政法に時間を使う→それでも伸びない→じっくり問題を解いてみる→模試で慢性的な時間不足なる→他の科目がおろそかになる→全部がガタガタになる
6月~7月で市販模試をやって時間配分や行政法が12問くらいの正答で伸びなくなる現実を理解し、改善させる必要があったと思います。
9月~では知識の抜けがないように維持させるような状態に入っていなければダメだったと感じます。
要は本番の試験を想定した勉強をしていなかったということです。
つまりは以下ができていなかったと思います。
勉強をする→模試を使ってどれくらい点数が取れるかを確認→不足を補う勉強
ただひたすらインプットして、テキトウに問題集を解くということをやれば合格すると思い込んでいました。
その代わり1000時間以上勉強すると決めていました。効率悪くても勉強の絶対量で合格にいくだろうと思い込んでいました。
そういう意味ではナメていたと思います。
②行政書士試験は理解型・思考型試験という言葉を鵜呑みにした
行政書士試験は暗記は通用しない、理解しないとダメでいわゆる思考型試験だという方がいらっしゃいます。
この言葉を鵜呑みにしてしまいました。
万年受験生が生まれる理由が暗記で、しっかり理解しないことが万年不合格になる原因だろうと推察していました。
ざっくりの大きな流れと大雑把な知識を理解することで合格点までいくと思いこんでおり、細かい点がわからなくても大きな知識があれば思考力で正解にいくものだと誤認がありました。
しかも思考力で正解を導くなどやって、「う~ん。これは法律の主旨から判断すれば、おそらく〇〇なはずだ」などとやっていれば、時間不足になる可能性が高いです。
私の体感だと行政書士試験は暗記(特に条文暗記)そのものです。これを9月以降に模試を解き始めてから気が付きました。
このことに早くから気が付いていれば、アガルートの講義動画を5周以上も視聴することはなかったと思います。
そこを確認する上でも早めに模試を受けて修正できるようにしなければならなかったです。
③アガルートに固執しすぎた。(信じすぎた)
私は完全なる初学者でアガルートの入門総合カリキュラム(17万)を受講していました。
17万も払って専門の講義を聞いて、1000時間以上勉強すれば合格するだろうと妄信していました。
もちろんそれで合格できる人もいるのでしょうが、私は違いました。あくまで私には合わなかったということです。
がしかし豊村先生の教え方はとても上手で頭に良く入ってきます。が全体を丁寧に教えている印象で、どの点をしっかり覚えるべきかの強弱があまりないと感じます。
アガルートの入門総合カリキュラムではざっくりいって
①講義動画
②過去問
の2つしかありません。私の感覚では過去問だけをやっても合格には届きにくいと感じました。
少なくても知識のゼロの初学者の状態で、講義を視聴したあとの実力チェックで過去問をやるというのは知識を定着させるのは難しいと私は感じました。
基本的な知識を定着されるには一問一答のような問題をしたほうが良いです。わざわざ本試験のひっかかる肢を含んだ問題でやる必要はありません。
私は講義→過去問で解けないから、再度、講義→過去問をし、それでも解けないから講義→講義→講義で、これでもかというインプットをしようと講義動画を5~6周も視聴しました。
これが勉強時間1000時間~1200時間もやったわりには点数が伸びなかった諸悪の根源だと思います。
やっていて「なんか違うな。」もしくはイマイチ理解できないなと思えるときでも、17万も払ったから、さらに投資するのはもったいないとケチってアガルートに固執しました。
どうしても理解が進まなかったので、合格革命の肢別問題集だけは買いましたが、それ以外には手をつけず9月まで基本アガルートのみでやっていました。
9月ころになって総勉強時間800時間になってから市販の予想模試をやり始めました。
そこで点数が伸びないこと事実を理解して、このやり方が決定的に間違っていたことに気が付きました。
模試で実際に問われている内容を複数みていると、理解している知識がどういう切り口で問題として問われるか?がわかっていないと点数に結びつかないことが理解できました。
模試などを通じて、色々な問題に触れて知識をあらゆる角度から問われても回答できるようにならないとダメということです。
人によって前提となる法律知識に差がありますが、少なくても私の場合はアガルートに固執せずに色々と他のもの(特に問題演習)をやったほうが良かったと思います。
④1000時間~勉強すれば合格水準に無条件で達すると誤認
行政書士試験は600時間~1000時間で合格水準に達すると言われています。
なので資格予備校を使って1000時間以上勉強すれば合格するだろうと思い込んでいました。
私はおそらく1000~1200時間くらい勉強したと思います。ただ講義動画を視聴していた時間は600時間以上あったと思います。
講義動画視聴の時間が自己満足の勉強した気になっていただけの時間であったのだろうと反省しています。
☆まとめ☆行政書士試験をなめていた_| ̄|○
ハッキリ言うと行政書士試験をナメテいたために以下の失敗をしたのが原因と思っています。
①合格率が高いアガルートの講義を受講する
②勉強を1000時間以上する
合格率の高い講義を利用して、必要勉強時間を超えて勉強すれば、合格すると思いこんでいました。
これに加えて、勉強を進めていくうえで、実力チェックなどの勉強法が間違っていないかのチェックを怠りました。
①公開模試なし。市販模試9月末でやらなかったため実力不足がわからず。
②過去問やって手ごたえがないのに、勉強法を変えようと思わなった。
勉強をしていて、「私が受講したアガルートの講義をやっていても合格には届かない」とうすうす気が付いていました。
が、その事実を直視できず、やり方を修正せずに直前期に突入してしまいました。
合格するためには何時間勉強する・肢別を〇〇回転する=合格ではないことを肝に銘じておく必要があると思います。
そのため令和3年は勉強時間は一切考えずに模試の点数のみで実力を判断していく予定です。