行政書士試験は肢別過去問集だけで合格することができるか?

行政書士試験の受験生のバイブルに合格革命肢別過去問集があります。
過去に合格した人が利用していることが多く、特に行政書士受験生に人気があるとある行政書士さんも以下のように推奨しています。
・50周回転させれば合格間違いなし
・20周回転させればほぼ合格が手に届く位置に来る
本当に肢別過去問集だけで行政書士試験に合格することができるのであれば、受験生としては、とてもありがたいです。
あれこれを悩まなくて良いからです。
が私は結論としては、肢別だけでは50周回転させても合格は難しいと考えています。
実際に令和2年の試験を受けて不合格になった方の中に肢別過去問集だけを25周した方や50周した方がいました。
そのことからも、20周~50周を目安にひたすら回転させても合格できないこともあるということが証明されてます。
ゆえに肢別だけで行政書士試験に臨むことは不合格率が高いと思うので辞めた方が良いと思います。
私は令和2年の行政書士試験を不合格になりました。
そのために色々勉強法など自分なりに研究していますので、それなりに役に立つのではないかと思っています。
以下で肢別だけでは合格できにくい理由を具体的にご紹介していきます。
肢別過去問集だけだと「ひっかけ」問題に対応できない
肢別問題集は、一問一答形式で基礎的な知識を定着させるのに、とても良いです。
問題も知識を定着させるのにものを厳選して掲載してくれています。
が行政書士試験は合格率が10%の難関試験でヒッカケ問題に対応できないと不合格になる試験です。
肢別だけを回転させているだけではヒッカケ問題に対応できにくいです。
行政書士試験では、ある条文の主語だけを変えて〇×が変わるということが良くあります。
意地が悪いパターンだと参考人と参加人の1文字だけ変わってあと全部同じのヒッカケ問題がでてきます。
この手の問題は、どうしてもあらゆる問題を解きまくって慣れが必要かと思います。
肢別だけをやっていた場合、そもそもがヒッカケ問題であったかどうかスラわからないと思います。
そういう状態で模試や本番の試験を受けたら、面白いようにひっかかって合格に必要な点数にはならない可能性が高くなります。
条文・判例が大事であることに気がつきにくくなる
上であげたようにヒッカケにたくさんあうと、行政書士試験の本質が「条文・判例」を覚えることであることに気がつきます。
ヒッカケ問題に対応できるようになるのは、正確な条文・判例知識が必要になるからです。
そして正確な条文・判例知識があれば、記述の点数も伸びやすくなり、結果として合格確率が高くなります。
が肢別だけをやっていた場合、同じ問題を繰り返しやっているだけなので、条文・判例の知識を定着させようという意識が薄くなりがちです。
条文・判例の正確な知識を定着させるよりも、「理由づけ」をして回答することが中心になるのが通常だと思います。
理由づけをして回答するというやり方をしていると合格レベルの点数まではいきません。
この辺りは伊藤塾の平林先生が説明してくださっています。
※肢別だけで行政書士試験に臨むのは危険
色々行政書士試験を合格するための情報を探っていると肢別過去問だけでも高回転させれば合格するという情報に遭遇すると思います。
が真に受けると厳しい結果になる可能性がありますので、ニュートラルに考えた方が良いと思います。
〇〇回転させる=合格ではなく、あくまで模試をうけた点数を参考にしながら実力を確かめた方が良いと思います。
これらの問題をやって合格水準の点数に到達していなかったら、肢別だけでは不十分という証明になると思います。